ヒダマルのラノベ講座。

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ストーリーで使える、3つの解決方法! 【3、笠地蔵】

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 ストーリー展開において、問題を解決するために使用できる3つの考え方。今回はそのラスト、「笠地蔵」を紹介します。

 その1は「能ある鷹は爪を隠す」、その2は「三枚のお札」でした。シリーズで読むと、展開の幅が広がると思います。


ストーリーで使える、3つの解決方法! 【1、能ある鷹は爪を隠す】 - ヒダマルのラノベ講座。


ストーリーで使える、3つの解決方法! 【2、三枚のお札】 - ヒダマルのラノベ講座。

 

 

『笠地蔵』とは?

『三枚のお札』同様、有名な昔話ですね。日本で知らない人はいないでしょう。

 

・お爺さんが、町へ笠を売りに行く。
・まったく売れなかった笠を、雪の積もったお地蔵さまにかぶせてあげる。
・その夜、お地蔵様たちが恩返しにくる。
・無事に正月を迎えられて、めでたしめでたし。

 

 あらすじはこんなところ。

「心優しい者は救われる」という教訓を感じさせる、ザ・昔話な内容です。
(お地蔵さんが歩いてやってくるってかなり怖いけど)

 

 創作での問題解決方法にも流用できる、単純ながら便利なフレームです。

「主人公のピンチに、かつて助けた敵が駆けつける」
「主人公が救った村人が、実は王様で味方になってくれた」

 など、物語を探せばいくらでも発見できるはずです。

 この技術を、ヒダマルは「笠地蔵」と呼んでいます。

 

 

「笠地蔵」の注意点は?

最後のシュートは主人公!

 これまでに紹介した「能ある鷹は爪を隠す」「三枚のお札」とは、決定的に異なる点があります。

 ずばり、「主人公が目立たなくなる危険がある」こと。

 

 主人公は、物語のエースストライカーです。

 最後の最後、最もオイシイ所で逆転勝利のシュートを決めるのが、主人公の大切な役割。それが、「笠地蔵」展開だと「主人公なんもしてないじゃん!?」とツッコまれかねません。

 

 問題を解決するのは、「地蔵」ではなく「主人公」です。これだけ押さえておけばいいでしょう。

 助けにやってきたお地蔵さんたちは、あくまでも補佐。彼らの活躍で戦況は根本から覆るかもしれませんが、敵の大将を倒すのは主人公です。

 

善意や覚悟を鍵にしよう!

 忘れがちですが、重要なポイントです。

 本家『笠地蔵』のお爺さんは、何かの目論見があってお地蔵さんに優しくしたのではありません。行動理由は純粋な「善意」です。

 善意と優しさを備えた尊い行動であったからこそ、報われた時にカタルシスが生まれます。

 

 小説の主人公もしかり。

「これで問題は解決だぜウッシッシ」という前提で人助けをしても、「笠地蔵」の力は発揮されません。(というか、それは「笠地蔵」展開ではありません)

 そのパターンだと、手痛いしっぺ返しを喰らう性悪お爺さんになるでしょう。コメディの主人公なら面白そうですが。メモメモ。

 

「彼を助けても解決に繋がらない」「そんな優しさは戦場では邪魔になる」といった、問題解決に向けてむしろ邪魔になるような「善意」や「覚悟」を鍵にして行動させることで、「笠地蔵」の面白さは成立するのです。

 

 

まとめ。

結論:善意の「笠地蔵」はドラマを生むが、主人公を霞ませてはいけない。

「能ある鷹は爪を隠す」
「三枚のお札」
「笠地蔵」

 基本的なパターンはこの3つだと分析していますが、もちろん組み合わせて使ってもOK。実際のところ、厳密に分類できる状況の方が少ないと思います。「笠地蔵」は分かりやすいですが。

 

 解決方法に悩んだら基本に立ち返って、どんな方法があるか考えてみましょう。 


ストーリーで使える、3つの解決方法! 【1、能ある鷹は爪を隠す】 - ヒダマルのラノベ講座。


ストーリーで使える、3つの解決方法! 【2、三枚のお札】 - ヒダマルのラノベ講座。