オリジナルのキャラと設定で作る「一次創作」に対し、既存のそれらで作る物語を「二次創作」と呼びます。
心から好きなキャラと世界観を借りて執筆できるので、一次創作とはまた違った楽しさがありますよね。原作は(悔しいけど)自作と違って知名度が高いことがほとんどなので、同好の士と語り合えるのも魅力です。
ヒダマルは、他所様のブログに登場するキャラクターでの二次創作の経験があります。(ジョジョのパロディも入ってます)
二次創作作品を手掛けるにあたって「二次創作だからこそ絶対に気を付けるべきポイント」がひとつ見えてきたので、共有しておこうと思います。
※とりあえず、小説での二次創作をイメージしています。
二次創作読者はなにを考えている?
二次創作作品を読もうとする読者の気持ちになって考えてみましょう。
二次創作の読者はおそらく、「原作が大好きだから」読んでいます。「その二次創作者が好きで」読んでいるのではないでしょう。ここの理由を間違えてはいけません。
そして、その原作が大好きな読者は、ある心配を抱えています。不安、疑問と言い換えても構いません。
「この作者、原作の魅力を分かってるのか?」
自分の大好きな作品を貶めるような結果にならないか? 途中で「このキャラはこんなこと言わないよ」なんて感じやしないだろうか? 原作との齟齬がないだろうか?
既に有名な作者、ある程度実力が知られている作者ならまだ救いがあります。しかし基本的には、心のどこかで疑われている状態からのスタートです。「俺の愛に勝てんのか?」と。
二次創作の読者は、通常の読者と比べても「ちょっといじわる」だと言えそうです。
まずは「安心」を与えよう。
読者を安心させること。
これが最大の注意事項だと思います。
「私はこの作品の魅力・面白さ(キャラや設定やお約束など)を十分に承知してますよ」を伝えるのです。
早ければ早いほどいいです。プロローグなどの冒頭で伝えましょう。
作品の冒頭部分で、「原作準拠の面白さ」を魅せられれば、「おぉ、この作品は確かに『原作』に則ったお話だ」と安心してくれるでしょう。
このあたりの考え方は「冒頭は命! 1行目で心をつかめ!」と同様です。
「原作のお約束では、こうなる他ないだろう」
「この場合、このキャラなら、確かにこういう言動をとるだろう」
「このキャラがこうした場所に来れば、なるほどこんな災難に見舞われるだろう」
と読者が納得してくれれば、とりあえずは成功です。不安が解消されて、その先も読み進めてくれると期待できます。引き出したい感想は「お、分かってるじゃん」です。
「正にあの作品を思わせる文体だ」と文章で伝えることもできそうです。これは難易度が高そうですが。
安心させるには、必ずしも意外性は要りません。
「ほらやっぱりね」でいいんです。「こうなると思った」で。「お馴染みの決め台詞」を魅せるのもよさそうです。
とりあえずの注意点ですが、二次創作では「安心」を与えましょう。
まとめ。
結論:二次創作読者には、まず「安心」を与えよう。
「二次創作読者はこんな不安を抱えている」はヒダマルの仮定であり、もしかするとネガティブが過ぎるかもしれません。
ただ、最悪を想定して損はないと思います。
読者の不安を「面白さ」で上回れば、大きなプラス評価を獲得することもできるでしょう。不安を利用してしまいましょう。
好きな漫画のノベライズを意識して読んでみれば、「安心させポイント」が見つかるでしょう。二次創作で失敗したくなければ、そうして注意事項を研究してみると良さそうです。